エクササイズの学習メモ

勉強のメモです

対人関係に悩んだあげくアサーティブセミナーに参加してみた(前編)

いや別に悩んでてもう死にそうとかの類の話ではないのですが。とはいえコミュニケーションが苦手なのは事実であり、この部分はビジネスの中でも最も大切なスキルであるってことを今更ながらに痛感したわけです。
(職人なので、んなものは必要ないと思ってました。というか、それが苦手だから職人になった次第で今更勉強しはじめても本末転倒ではないかという意見はさておき)。
それで「人とコミュニケーションをとる上で、自分に足りないものは何なのか?」ということを考えているうちにたどり着いたのが「アサーティブ」という考え方です。この考え方は、勝間和代氏の「断る力」の中で紹介されていました。その内容は、要するに「Win-Lose」や「Lose-Win」の関係ではなく「Win-Win」、つまり対等な立場に立ってコミュニケーションしようというものです。
参加したのは、こちらの基礎講座(http://www.assertive.org/index.shtml)。土曜日2回の講座だったのですが、ロールプレイ中心の実践的な講座で、内容は大変中身の濃いものでした。参加者は30代から40代くらいの働く女性中心でしたが、男性も数名いました。
それではせっかくなので、講座で学んだことをここで紹介したいと思います。


■アサーティブの4つの柱

誠実(自分の気持ちに気づいて、ごまかさないこと)
率直(気持ちや要求を伝える時は、相手にきちんと伝わる形で)
対等(自分を卑下したり、相手を見下したりしない)
自己責任(言ったら言ったなりの、黙っているなら黙っているなりの、自分の行動の結果を自分で引き受けること)


アサーティブの目的は、相手との対等なコミュニケーションです。その目的を達成するための行動規範として、この4つの柱があります。これだけ見ると何か怪しい自己啓発系の香りが漂ってきますが、この考え方自体は相当実践的なもので、ビジネスにも応用が利きそうです。


■12の権利

私には、日常的な役割から自立した一人の人間として、自分のための優先順位を決める権利がある。
私には、賢くて能力のある対等な人間として、敬意を持って扱われる権利がある。
私には、自分の気持ちを言葉で表現する権利がある
私には、自分の意見と価値観を表明する権利がある
私には、『イエス』『ノー』を自分で決めて言う権利がある
私には、間違う権利がある
私には、考えや気持ちを変える権利がある
私には、『わかりません』と言う権利がある
私には、欲しいものを欲しい、したいことをしたいという権利がある
私には、人の悩みの種を自分の責任にしなくてもよい権利がある
私には、周囲の人から認められることに頼ることなく、人と接する権利がある
私には、アサーティブでない自分を選択する権利がある


ますます怪しくなってきましたが、ここに書いてあることは、コミュニケーションを行う際に自分のメンタルをコントロールできるようになる考え方です。
よくよく見ていくとわかる通り、結構自由な考え方で、たとえば「アサーティブの技術を使わない」という選択も認めているというのが一つの特徴になっています。もちろんその選択の結果も、上記の4つの柱に書いてある通り自己責任という点がポイント。要は「相手とのコミュニケーションを円滑にして自分らしく無理せず楽しく生きようぜ」的なことを最終目標に置く技術なので、そんなに堅い感じではありません。
しかし、なかなかに深い技術で、実際にロープレしてみると、なかなか上手い具合にこの技術を使えない。つまり、アサーティブになれません。じゃあ使えないのかというと、そんなことはなく、練習次第でだんだん上手くできるようになっていきます。そしてそのうちに、この技術の威力を実感するようになります。

長くなったので、もっと詳しい実践方法に関してはまた後日紹介します。